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2023.02.15
2024.05.14
マイセン(MEISSEN)のフィギュリンについて紹介します
マイセン(MEISSEN)のフィギュリンについて紹介します
世界中で人気を博すドイツ原産のマイセンは高品質で素晴らしいデザインの食器が数多くある。 今回はそんなマイセンから日常的に使う食器ではなく、マイセンの中でも非常に人気の高い人形(フィギュリン)について話して行こうと思う マイセンの人形はケンドラー、アシエなど有名な陶芸家がいることでも有名であり、今にも動き出しそうなくらい忠実に再現されている。 マイセンの人形は空間を切り撮ったようだと言われるほど非常に高度な描写で再現されているのだ。
この記事の目次
マイセンフィギュリンの素材について
マイセンでは硬質磁器の製造に不可欠なカオリンを、近くの自社鉱山で採掘している。 カオリンとは、カオリナイトを主成分とする粘土で陶磁器・耐火材の原料である。 長年、卵の殻などを用いた製造方法で白磁の作成が出来ないか研究されてきたが、カオリンの成分が入った土を使用し、ヨーロッパの炉で焼かれていた一般の温度よりさらに高温で焼いていく。 カオリンと長石類を素地の主成分にした所、長石が焼成中に素地と融合して表面が半透明に輝く状態に焼あがることを発見したのだ。 そのため1350度~1400度の焼成温度が必要ということも解明した。 現在は近くの世界最小の「鉱山」と呼ばれるザイリッツにて、マイセン磁器に白さと硬さを与えるカオリンが、人手で掘り出されているのだ。 カオリン・石英・長石という原料のうち、カオリンは65%という非常に高い割合を占めていることがマイセン磁器の特徴になっており、これらを泥状にしたあと水分をある程度抜いて「磁土」を作る。 この製造方法は当時のヨーロッパ諸国には知られることのない大発見となり、この影響で後にドレスデンが西欧での技術と芸術の一都市として発展していったのだ。
造形について
マイセン初期の天才造形家ヨハン・ヨアヒム・ケンドラーは、自身が生み出した優れた作品が後世においても作り続けられるよう、石膏で「型」をとることを考案。 粘土状の土でまず形作りをし、それらをパーツごとに切り分け石膏型を起こす。 マイセンには、戦禍を逃れた23万種類以上の作品用の型(原型)が約70万点保管されており、それらを母型として作る作業型から、現在でも昔と同じ手法でさまざまなフォームの人形やテーブルウェアが生まれている。 絵付部門で多大なる功績を打ち付けたヨハン・グレゴリウス・ヘロルトと双璧を成すのが彫像家のケンドラーという人物である。 1731年にマイセンに招聘、すぐに造形面でその実力を発揮する。 細かい凹凸で白鳥や鷺を表現した『スワン・サービス』はケンドラーが東洋の磁器様式を自分なりに表現し、絵付の天才ヘロルトが絵付を担当したこともあり、ケンドラーにとってもマイセンにとってもかなり重要な作品となっている。
★ケンドラー代表的作品
ヨハン・ヨアヒム・ケンドラー(1706~1775年) 15歳という若さでドレスデン宮殿の宮廷彫刻師の弟子となり、1730年に宮廷彫刻師となった翌年マイセン工房の型師に、1733年に主任型師となる。 ケンドラーは皇帝に委託された動物の彫像や日本宮の礼拝堂用の使徒像のための型を前任の型師キルヒナーと共に作成したが、キルヒナー亡き後は単身でその仕事に挑んだのだ。 ケンドラーによって命を吹き込まれた今にも動き出しそうな躍動感ある動物やロココ様式の優雅な人形など、今現在も世界各地のコレクターによって所有されている。
ケンドラー造形/猿の楽団
原型ケンドラー作、1753年モーツァルト・バッハ・ヘンデルなどの時代の作品。 今から250年以上も前で日本は江戸時代、古典的な洋装をした21種類の猿の楽隊人形と譜面台からなる「猿の楽隊」シリーズのフィギュリンだ。 手足の指、歯や舌といった細かい部分の造形をはじめ、絵付けも大変繊細に描かれている。宮廷の窮屈な生活の内に溜まっている不満や苦悩を、嫌々演奏をさせられている猿を使い風刺した作品である。 一体どんな楽器を持った猿たちがいるのだろうか? クラリネット・トランペット・フレンチホルン・ハープ・ピアノ・ファゴット・シンガー・ギター・オルガン・ドラム・トライアングル・ティアパニ・フルート・バグパイプ・バイオリン・ティンパニー・コントラバス・コンダクター・譜面台など そして、本来は21体の猿と譜面台で22ピースセットだが2006年に猿の楽隊の造型師であるケンドラー生誕300周年を記念し、22体目の猿、タンバリンが世界限定300体のみ製作された。
ケンドラー造形/キリスト磔刑図
初期マイセンを代表する造型家ケンドラー(1706-1775年)によるデザイン。 ゴルゴダの丘で茨の冠をかぶり磔刑に処せられたイエス・キリストが描かれた磔刑図のフィギュリン。 十字架上部には、「JNRJ](Jesus Nazareus rex Judaroum(ナザレのイエス、ユダヤの王」と描かれまた、十字架の足元には悲しみに満ちたマグダラのマリアの姿がある。 キリストを仰ぎ抱え込むように柱に手を回している。 丘には、死を意味する髑髏(しゃれこうべ)や天使の姿がある。 オリジナルは1774年にケンドラーにより製作された。 マイセンのフィギュリンは人や動物、天使など様々なデザインがあるが、全てにおいて一貫して「美しい」といった印象を誰もが持つだろう。 それは「表情」「動き」「色合い」全てにおいて手抜きがなく、全てにおいて妥協がない、それが美しさの根源ではないだろうか。
マイセン(MEISSEN)フィギュリンは買取専門店に売ろう!
マイセンのフィギュリンを売りたいと考えたとき、いくつかの選択肢があります。 その中でおススメは、「買取専門店」に売ることです。 なんでも買い取りをおこなう総合リサイクルショップは専用のスタッフがいないことがほとんどで、査定やブランドに関する知識を深めることが難しいです。 また、マイセンは人気で高価なため偽物も多く出回っているので、きちんとした見極めが必要。 マイセンに特化した専門店なら、毎日査定をおこなっており食器やフィギュリンの扱いも丁寧です。大切な食器を乱雑に扱われることはできるだけ避けたいですよね。 ブランド食器買取専門店のリムーブ(reMOVE)は、マイセンの買い取りを強化しており、買取専門店の安心感があります。 【ブランド食器買取専門リムーブ】 https://www.remove-syokki.com/ 柔軟な相談も承っておりますので、悩んだときはまずお問い合わせください。
リムーブのコラム執筆・監修に従事している中村です。
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